HSCってなに?①

HSC

近年メディアにも取り上げられ、話題になってきているHSC

「そもそもHSCってなに?」と思われた方に、簡単に噛み砕いて説明していきたいと思います。

また、HSCの気質をもつ親御さんの不安が少しでも拭えますように

HSCとは

HSCとは「Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド)」の略語で、
生まれつきとても敏感な感覚感受性を持った子どもの気質のことを意味しています。

アメリカの心理学者、エイレン・N・アーロン博士により発表されました。

子どものうち5人に1人はこの敏感な気質であると思われています。

音に敏感、初めての場所では過度に緊張する、親の考えを読んでいるみたい…

「うちの子、他の子とはちょっと違う?」

主にそう思われた親御さんがこのページをみていると思いますが、安心してください。

HSCは病気や障害ではなく、お子さんが生まれ持った気質なのです。

アーロン博士の考えによると、HSCには4大特性があり、

  1. Depth : 深く考える
  2. Overstimulation : 過剰に刺激を受けやすい
  3. Empathy & Emotional : 全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
  4. Subtlety : 些細な刺激を察知する

HSCにはこの4つの面が必ず存在し、この4つの内一つでも特性が当てはまらないとおそらくHSCではありません。

それぞれ具体例をあげると、

⒈Depth

  • 1を聞いて10を知る
  • 行動するのに時間がかかる
  • 人の気持ちや空気を読む

⒉Overstimulation

  • 楽しいイベントでもぐったり疲れてしまう
  • 強い罰より言って聞かせる方が効果的
  • 大きな音が苦手

⒊Empathy & Emotional

  • 完璧主義でささいな間違いに強く反応する
  • 残酷な映像が苦手
  • 不公平が許せない
  • 人や動物の気持ちにも共感する

⒋Subtlety

  • 小さな音・微かな匂いに気が付く
  • 体内の刺激に敏感で、薬が効きやすい
  • 物の配置の変化に敏感

この4つを見て、「あれ?悪いことばかりじゃないよね?」と気づいたあなたは正解です。

HSCの気質により困ったこともありますが、考え方次第ではその子の持ち味・長所にもなりうるのです。

そのあたり、「親がすべきこと」で述べていきますね。

HSCのチェックリスト

次の項目で、お子さんに当てはまると感じるものの数を直感で数えてください。

どちらかと言えば当てはまる・過去に当てはまっていた場合は数に含んでくださいね。

  1. すぐにびっくりする
  2. 服の布地がチクチクしたり、靴下の縫い目や服のタグが肌に当たったりするのを嫌がる
  3. 驚かされるのが苦手である
  4. しつけは、強い罰よりも、やさしい注意のほうが効果がある
  5. 親の心を読む
  6. 年齢の割に難しい言葉を使う
  7. いつもと違うにおいに気づく
  8. ユーモアのセンスがある
  9. 直感力に優れている
  10. 興奮した後は、なかなか寝付けない
  11. 大きな変化にうまく対応できない
  12. たくさんのことを質問する
  13. 服が濡れたり、砂がついていたりすると、着替えたがる
  14. 完璧主義者である
  15. 他人がつらい思いをしていることに気づく
  16. 静かに遊ぶのを好む
  17. 考えさせられる深い質問をする
  18. 痛みに敏感である
  19. うるさい場所を嫌がる
  20. 細かいこと(物の移動や他人の外見の変化など)に気づく
  21. 石橋を叩いて渡るような慎重さがある
  22. 人前で発表するとき、知っている人だけの方がうまくいく
  23. 物事を深く考える

『ひといちばい敏感な子 子どもたちは、パレットに並んだ絵の具のように、さまざまな個性を持っている』 エイレン・N・アーロン著 明橋大二訳より

結果として13個以上当てはまれば、お子さんはHSCの可能性が高いでしょう。

しかし、このチェックリストよりも普段接している親御さんの感覚の方が正確だと思われています。

また、当てはまった数が少なくても、その度合いが極端に強ければHSCの可能性が高いことになります。

長くなりましたので、HSCってなに?②に続きます。

お子さんの写真でも見ながらちょっと休憩してくださいね。

では、またこんど。

コメント

  1. […] HSCってなに?①をまだ読まれていない方はそちらから読んでいただくとスムーズかと思います。 […]